■ 慢性濫読 ■

最近めっきり物忘れがひどいので、簡単な読書メモです。ミステリ多め

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『1/2の埋葬』ピーター・ジェイムズ  

1/2の埋葬 上 (ランダムハウス講談社文庫)1/2の埋葬 上 (ランダムハウス講談社文庫)
(2008/01/07)
ピーター ジェイムズ

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1/2の埋葬 下 (ランダムハウス講談社文庫)1/2の埋葬 下 (ランダムハウス講談社文庫)
(2008/01/07)
ピーター ジェイムズ

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内容紹介
全米でシリーズ200万部突破!
世界26ヶ国語に翻訳、各国のミステリ賞受賞
瞠目の<警視グレイス>シリーズ日本上陸!

結婚前夜―スタクナイト―。
新郎マイケルを祝うために悪友たちが仕掛けた悪戯――それは酔った新郎を棺桶にいれて生き埋めにし、数時間後に掘り出すという、他愛もない計画だった。
だが、埋めた直後に仕掛け全員が事故死。
ほんの悪ふざけのはずが、最悪の事態にまで発展し・・・・。
目撃者ゼロ。当事者全員死亡。
絶対的不利な状況下で、孤独な中年警視グレイスがマイケルの救出に乗り出す!
仏・英でミステリ賞に輝いた瞠目のシリーズ第1弾。



独身最後の夜に、悪友たちとハメをはずす“スタグ・ナイト”。
結婚式を週末に控えた火曜日、新郎のマイケルは幼なじみたちと飲みに行く。
過去、友達のスタグ・ナイトには、新郎が結婚式に遅刻してしまうような悪戯を仕掛けたマイケルなので、いよいよ仕返しをされる番だ。
エロ本、ウイスキーの瓶、トランシーバーと一緒に、呼吸用の細いパイプが造り付けられた棺桶に放り込まれ、「数時間後に掘り出してやるから」と林の中に埋められてしまった。
ところが、友人たちの乗ったバンが事故に遭い、意識不明の一人を除いて全員即死。
車の中に残されたマイケルとの連絡用のトランシーバーは、知的障害のある男性に拾われる。
翌日、マイケルと音信不通だとフィアンセの美しい女性が警察署に助けを求めた。
担当したブランソンは「スタグ・ナイトだろ。すぐに帰ってくるさ」と軽く受け止めていたが、ブランソンから相談を受けたグレイス警視は違った。
自分も愛妻の失踪から9年がたってもあきらめきれず、待ち続け、探し続けていたからだ。
フィアンセの悲痛な訴えに同情し、目撃者も手がかりもない失踪者を探し始めるグレイス警視。
しかし、生き埋めのマイケルの命には、タイムリミットがある。



確か本関係の雑誌かムックで好評を目にしたんだと思います。
あらすじを読んで、「うわっ、これは!」ってどうしても読みたくなり、日本から取り寄せ注文しました。
まっさきに脳裏に浮かんだのは、レイ・ブラッドベリの短編『泣き叫ぶ女の人』(←邦題、うろ覚えですが)。
裏の空き地に生きたまま埋められた女の人の泣き叫ぶかすかな声を、たまたま近所の子供たちが聞きつけ、あわてて大人に知らせるのだけど、誰にも信じてもらえなくて……ってお話でした。
うあああ、生き埋め、怖いです!!

この『1/2の埋葬』も、グレイス警視やマイケルのフィアンセが、手がかりもないまま奔走している間にも、棺桶の中のマイケルは確実に死に近づいていってる緊迫感ともどかしさで、読みながら貧乏揺すりが止まりませんでした。
さらに、これが事故ではなくて、計画されたものだったとしたら……

二転三転するストーリーに最後の最後まで振り回され、目眩がしそうでした。
また、たびたび霊能者(超能力者??)の力を借りる捜査方法のため、マスコミに色モノ扱いされ、職場でも浮いていまっているグレイス警視の痛々しさや、そうやって藁にもすがる思いで妻の行方を求める愛の深さが胸を打ちます。
微オカルトチックな要素も、寂しい中年のグレイスの生き方という意味でも楽しめました

夜更かし覚悟のオススメ作品です。




★★★★★





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『白い犬とワルツを』テリー・ケイ  

白い犬とワルツを (新潮文庫)白い犬とワルツを (新潮文庫)
(1998/02)
テリー ケイ

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内容(「BOOK」データベースより)
長年連れ添った妻に先立たれ、自らも病に侵された老人サムは、暖かい子供たちの思いやりに感謝しながらも一人で余生を生き抜こうとする。妻の死後、どこからともなく現れた白い犬と寄り添うようにして。犬は、サム以外の人間の前にはなかなか姿を見せず、声も立てない―真実の愛の姿を美しく爽やかに描いて、痛いほどの感動を与える大人の童話。



妻を亡くし、消沈していた81歳のサムの前にどこからともなく現われた白い犬。
近所に住む子供たちが毎日交代で様子を見にきたり、サムの身の回りの世話をやいてくれるが、最愛の妻に先立たれた孤独は埋められず、いつしか静かに寄り添う白い犬を心のよりどころにするようになる。
足の不自由なサムは、歩行器なしでは歩けないけれど、男として、一家の主として、また木の苗木を育てる職人としてのプライドは失っていない。
しかしやがて、サムも癌に冒されてしまう。



夫婦愛や老後の親子関係、人間としてのプライド、人生の終焉など、誰もが迎える“いつか”について、優しい目線と温かなエピソードで書かれています。

物語が始まって間もなく、サムが日記に

きょう妻が死んだ。結婚生活五十七年、幸せだった。


と書いていて、これには胸が締め付けられました。
57年ですよ?
これまでの私の人生よりも長い時間を過ごした奥さんとの時間を、『幸せだった』ってひと言で表現できるなんて。
そりゃ喧嘩したこともあっただろうに、終わってしまえばそれ以上でもそれ以下でもなく、ただ『幸せだった』んです。
相方に先立たれてそんなふうに思える人は、一体どれだけいるんだろう。

あと、心臓発作で倒れた奥さんを、足の不自由なサムが必死に抱きかかえ、ベッドに上げてやることができないことを悔しがり、すでに息のない彼女に口づけするシーンがあるんです。
なんかもうこれだけで、亡くなった奥さんも、最後は癌にかかってしまうサムも、どれほど幸せな人生だったかと思います。

アメリカ人は確かにすぐ離婚するけれど、髪が真っ白になって腰の曲がった老夫婦が手をつないでスーパーで買い物する姿もよく見かけます。
「この人とは合わない」と結論が出たら別れる……本当は当たり前なことなのに、日本人にはなかなか行動に移せないことですよね。
アメリカ人夫婦は、子供ができてもお互いを「パパ」、「ママ」なんて呼んだりしないし、もちろん家族は大切にするけど、そのなかにちゃんと夫婦という関係も大切にされてる……そんなところが一般的な日本人とは違うので、私などはなかなか感情移入できない作品ではありました。
でも、いつかは必ず自分にも訪れる最後の時に、「いろいろあったけど、おしなべて幸せだったな」と思えるような生き方がしたいと、しみじみ思わされました。

そうそう、読みながら思い出していたのは、映画『ドライビング・ミス・デイジー』。
この映画でも、今回の『白い犬~』でも考えさせられたのは、老人にも青春時代があった、ってこと。
いや、こんなことを言っては不謹慎かもしれないけれど、例えば自分の記憶の中にある祖父は最初からずっと“おじいちゃん”なんです。
でも、作品の中でサムが回想するように、祖父や祖母にも学生時代や恋愛や、情熱を傾けた仕事があったんですよね。
サムが子供たちには内緒で、自分で車を運転して同窓会に出席するシーンがあるのですが、櫛の歯が欠けるように、回を重ねるごとに出席者が減ってゆく同窓会が、「老いるってこういうことなんだな」とリアルでした。





★★★★☆



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『チャイルド44』トム・ロブ・スミス  

チャイルド44 上巻 (新潮文庫)チャイルド44 上巻 (新潮文庫)
(2008/08/28)
トム・ロブ スミス

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チャイルド44 下巻 (新潮文庫)チャイルド44 下巻 (新潮文庫)
(2008/08/28)
トム・ロブ スミス

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Book Description
【上巻】この国家は連続殺人の存在を認めない。ゆえに犯人は自由に殺しつづける――。リドリー・スコット監督で映画化! スターリン体制下のソ連。国家保安省の敏腕捜査官レオ・デミドフは、あるスパイ容疑者の拘束に成功する。だが、この機に乗じた狡猾な副官の計略にはまり、妻ともども片田舎の民警へと追放される。そこで発見された惨殺体の状況は、かつて彼が事故と遺族を説得した少年の遺体に酷似していた……。ソ連に実在した大量殺人犯に着想を得て、世界を震撼させた超新星の鮮烈なデビュー作!
【下巻】この男は連続殺人の放擲を許さない。ゆえに犯人を孤独に追いつづける――。CWA賞受賞。本年最大の注目作! 少年少女が際限なく殺されてゆく。どの遺体にも共通の“しるし”を残して――。知的障害者、窃盗犯、レイプ犯と、国家から不要と断じられた者たちがそれぞれの容疑者として捕縛され、いとも簡単に処刑される。国家の威信とは? 組織の規律とは? 個人の尊厳とは? そして家族の絆とは? 葛藤を封じ込め、愛する者たちのすべてを危険にさらしながら、レオは真犯人に肉迫してゆく。



久しぶりに中断できない本に出会いました。
1冊400ページほどの上下巻を徹夜で一気読み。


1950年代、スターリンの恐怖政治下のソビエト連邦を舞台に、国家保安省捜査官のレオ・デミドフが子供ばかりを狙った連続殺人犯を追いつめてゆく。
当時のソ連では厳しい共産主義下で人々は飢えと密告の恐怖に震えて生活していた。
それは『裏切り者』を狩り、拷問による自白で処刑するレオ自身も例外ではない。
殺人犯を追いつめるレオも、同時に国家によって追いつめられていく。
上巻でのレオは保安省捜査官で、言うなれば“追う側”。
それが下巻では一転してジェット・コースターのよう。

連続大量殺人犯のモデルになっているのは、12年間で52人もの少年少女を快楽目的で殺したアンドレイ・チカチーロ(1994年に処刑)。
この作品の殺人の描写も怖いけど、それよりも私は鉄のカーテンに閉ざされたソ連という国が怖かった!!
だって誰も、家族ですら信用できないんですよ。
何も悪いことをしていなくても、誰かに密告されたらもうその時点で有罪→強制労働or死刑。
本当のことなんか話したら生きていけないし、嘘をついても生きていけるとはかぎらないなんて。
チカチーロが12年間も捕まらなかったのは、共産主義では『人々はみな平等で、富も平等に分け与えられるから犯罪などは起こり得ない』という理論だったから、ということと、容疑者は拷問によってやってもいない罪を自白させられ処刑されてきたから、という理由だそうです。
冤罪で処刑された人たちも含めると、一体何人がこの事件で死んでいったのでしょうか。

ちなみにこの作品、近々アメリカで映画化されるようですが、ロシアでは本自体が発禁だそうです。
もう50年もたってるのにね。



★★★★★





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『闇の奥』ジョセフ・コンラッド  

闇の奥 (岩波文庫 赤 248-1)闇の奥 (岩波文庫 赤 248-1)
(1958/01)
コンラッド

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仕事もなくぶらぶらしていた船乗りのイギリス人・マーロウが、親戚の口利きでアフリカのコンゴ川流域へ向かう船に乗ることになる。
当時のアフリカはほとんどがヨーロッパ諸国の植民地で、前人未到の地域も多く、マーロウにとっては冒険心をかき立てられる旅だったが、実際に行ってみると、象牙の売買という表向きの一方的な原住民からの搾取が行なわれていた。


コッポラ監督の映画『地獄の黙示録』の原案になった作品だそうです。
1902年に出版されたこの作品を最初に読んだのは英米文学の授業で、原文でした。
英語ではかなり難解だったので、いつか日本語で読んでみようと思っていて、やっと読了したのですが………日本語でも難解でした(笑)
(翻訳が古いせいもあるかもしれない)

原題の『Heart of Darkness』とは、『心の闇』とも『暗闇(未開の地)の中心部』とも取れます。
出版当時、一部から非難され始めていた西洋諸国によるアフリカ原住民からの搾取や非人道的扱いを糾弾する作品で、マーロウの船が原住民に襲われて殺し合うシーンなどは、原文の方がかなり残酷です。


★★★☆☆




機会があったら2006年に出版された藤永 茂訳のものも読んでみたいなー。

闇の奥闇の奥
(2006/04)
ジョセフ コンラッド

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『リア王』ウィリアム・シェイクスピア  

リア王 (光文社古典新訳文庫)リア王 (光文社古典新訳文庫)
(2006/09/07)
シェイクスピア

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(アマゾン「BOOK」データベースより)
とつぜん引退を宣言したリア王は、誰が王国継承にふさわしいか、娘たちの愛情をテストする。しかし結果はすべて、王の希望を打ち砕くものだった。最愛の三女コーディリアにまで裏切られたと思い込んだ王は、疑心暗鬼の果てに、心を深く病み、荒野をさまよう姿となる。


---------------


恥ずかしながら初シェイクスピア。
新訳とのことで、 台詞がリアルで読みやすかったです。
それにしても400年も前の作品なのに、扱われるテーマ(問題)が、現代の私たちの社会でも問題になっていることには驚きました。
親の老いや財産争い、金目当ての結婚や不倫……それが人間の本質なのかしら、何百年たっても答えなんか出ないのかしら、と思うとちょっと悲しかったですが。

シェイクスピア4大悲劇と呼ばれるこの作品、子供たちに裏切られ、財産だけをむしり取られて捨てられる老親の姿が描かれてますが、そもそも、親に対する子供の愛情を、言葉だけで測ろうとしたこの親(リア王)も問題だと思うんですよね。



この前、4年ぶりに帰国してきたんですけど、想像してたより母が元気そうで安心しました。
でも、ちょっと被害妄想気味だったりひがみっぽかったり、「ものをくれる人=いい人」みたいな発言をしたり、見えないところですごく老けたように感じました。
そんな経験の直後に読んだこの作品だったので、いろんな意味で“痛かった”です。

シェイクスピア、もっと早くに読んでいればよかった。
でも、ひとつも読まないまま一生を終えなくてよかった。
もっと読んでみようっと。



★★★★★


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『予告された殺人の記録』G. ガルシア=マルケス  

予告された殺人の記録 (新潮文庫)予告された殺人の記録 (新潮文庫)
(1997/11)
G. ガルシア=マルケス

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ノーベル文学賞を受賞したコロンビアの作家・ガルシア=マルケスの中編小説。
フィクションですが、現実にあった殺人事件を細かく取材して書かれたものだそうです。

ストーリーはタイトルが示すように、殺人者の口から周囲の人々に、また被害者本人にも手紙で殺人予告がされていたにもかかわらず起きてしまった事件。
小さな街の人々の、さまざまな視点から語られる事件の様相が、読むにつれて明らかになっていきます。

“名誉のための殺人”で釈放される文化というか……すごい国だな、と思いました。

翻訳がちょっと残念な感じで、星一つ減らしました。
(『百年の孤独』の翻訳者さんが上手すぎるのかも)

★★★☆☆


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