■ 慢性濫読 ■

最近めっきり物忘れがひどいので、簡単な読書メモです。ミステリ多め

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『The Piano Lesson』August Wilson  

The Piano Lesson (Plume Drama)The Piano Lesson (Plume Drama)
(1990/10)
August Wilson

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大学の『Critical Writing』の授業で使った戯曲作品。
ピューリッツァー賞ドラマ部門で大賞を受賞。


【あらすじ】
ある黒人一家が暮らすアパートの一室。
決して裕福とは言えない生活に不釣り合いなピアノが置かれている。
この曾祖父が残したピアノを巡って、「売った金で土地を買いたい」と強引にでも運び出そうとする弟と、「家族の思い出が詰まったピアノは絶対に手放さない」と抵抗する姉。
それぞれの言い分には、うなずけるだけの理由があるのだが……。


---------------

私は女だからでしょうか。
姉・ベニースの意見に共感するのですが、じゃあ、と冷静に考えてみると、彼女の主張は弟のものに較べて弱すぎて、「負けるんだろうな」と思うわけです。

今は亡き先祖たちの姿が彫刻されたピアノ……弾く人が誰もいなくなっても、それはやはり手放せないだろ?
しかも奴隷だった時代に、家族の誰かと引き換えに入手したんですよ、このピアノ。
でも、弟の言い分の方が説得力ありますよね。

このピアノは『過去』の象徴であり、ベニースは過去にしがみついて生きている人に思えました。


★★★☆☆


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『BLEACH』(1~6)久保 帯人  

BLEACH (1) (ジャンプ・コミックス)BLEACH (1) (ジャンプ・コミックス)
(2002/01)
久保 帯人

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1~6巻を娘の本棚から拝借して一気読み。
ややや、面白い!
キャラもたってるし絵も好み。
「戦闘モノは好きじゃないのよね」と手を出すのに時間がかかりましたが、奥の深い話ですね。
1~3巻は毎巻泣いてしまったわ(笑)

今回読んだこのあたりは『死神代行篇』と呼ばれるらしく、主人公とその友達や家族の日常生活の隙間にバケモノ退治が織り込まれた話。
こういうの、好きだな~~♪

この先はもっと登場人物も場面も変わっていくそうですね。
早く続きが読みたーい!!


『タレ目+ツリ眉』は萌える!


★★★★★


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『誰か Somebody』宮部みゆき  

誰か (文春文庫 み 17-6)誰か (文春文庫 み 17-6)
(2007/12/06)
宮部 みゆき

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今多コンツェルンの社長づき運転手が、自転車による轢き逃げ事故で死亡する。
同社広報室に勤める編集者・杉村は、社長の娘婿という立場もあって、死亡した運転手の半生を纏めた本の編集を一任されるのだが、彼の過去を取材するうちに……
という、誰もがいつ遭うかもしれない日常的とも言える事故によって、何人もの人たちの人生に波紋が広がっていく話。

事故が起きたのは東京の下町で、たくさんの運河(水路)と気さくな住民たち、けれど新たに林立したマンション群で暮らす顔も知らない隣人たち。
私も東京の下町で生まれ育ったので、その描写にはホームシックになりそうでした。
『模倣犯』といい『火車』といい、宮部さんはこういう市井の人々や日常に隣り合った、誰もが陥る(巻き込まれる)可能性のある犯罪を描くのが本当に上手いと思う。
そしてまた、人の心の温かさも残酷さも。

派手さはないけれど、じっくり楽しめた作品でした。

★★★★☆


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category: 宮部 みゆき

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『クライマーズ・ハイ 』横山 秀夫  

クライマーズ・ハイ (文春文庫)クライマーズ・ハイ (文春文庫)
(2006/06)
横山 秀夫

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すごい力のある小説です。
途中、何度も泣きました。
私の血を沸き立たせ、鳥肌を立たせる要素がたくさん詰まっています。

ミステリにジャンル分けされてますが、殺人事件が起きて謎解きをする、といった類いの話ではありません。
1985年に群馬県・御巣鷹山に墜落した日航123便を追う地元紙の新聞記者たちの闘いを描いた話。
主人公は40歳、デスクを任されたベテラン新聞記者。
しかしヒーロー的な“仕事人”ではなく、迷いや憤りや暗い過去を抱えた実に生臭い人間味溢れる人。
しかも上司と部下の板挟みで、さらには反抗期を迎えた息子との不和など、いろんなものを抱えた痛々しい人です。

新聞社内では派閥や出世を狙っての抗争、主人公の周りでは親子・夫婦のあり方などが重く淀んでいて、その一方、谷川岳・一ノ倉沢の岸壁を登る17年後の主人公……

ああ、ついさっき読み終わったばかりで、まだ冷静なレビューが書けそうにありません。
追記では、個人的な思い入れなどを箇条書きにしました。

★★★★★


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category: 横山 秀夫

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『太陽の塔』森見 登美彦  

太陽の塔 (新潮文庫)太陽の塔 (新潮文庫)
(2006/05)
森見 登美彦

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2007年『この文庫がすごい!』で第1位になったモリミーのデビュー作。
著者が京都大学の院生だった時の作品で、第15回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しました。


ストーリーは、彼女にフラれた大学生(休学中)のドタバタでグダグダな毎日が延々と綴られています。
「どこがファンタジーなの?」と読みながら思ったんですが、読み終わってみれば、はぁ、ファンタジーかもなぁと納得させられてしまいます。
この手の青春小説は昔からいろいろありましたが、この作品の一味違っている点は、登場人物が全員京大生だということ。
私のような凡人とは違う脳味噌と視点で混沌としたお年頃を生きる彼らは、将来のエリート街道を約束されていても、それはただの“フラれた未練がましい男”だったり、“彼女いない歴20ウン年”だったり。
主人公の一人称で語られる文章は知性溢れるものだけど、やってることはくだらなくて、そのギャップがまた笑えます。

20代の人におすすめ。かな?
(私がもっと若ければ、もっと楽しめたかも)


★★★☆☆


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category: ま行のその他

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『めぐみ、お母さんがきっと助けてあげる』横田 早紀江  

めぐみ、お母さんがきっと助けてあげるめぐみ、お母さんがきっと助けてあげる
(1999/11)
横田 早紀江

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1977年、13歳の時に失踪した横田めぐみさんのお母さんによる、20年間の手記。
長い間、家出か自殺か誘拐かと捜索が続けられていましたが、今となっては北朝鮮による拉致であることが判明しています。
(この本は1999年に書かれているため、その後日本に奪還された蓮池薫さんらは、めぐみさん同様、北朝鮮にいる生死不明の拉致被害者として書かれています)

北朝鮮については、日本ではなく北朝鮮が敵対視するアメリカに住んでいる身として、また、日頃から“よりよい教育と暮らしを求めてアメリカで暮らしている韓国人”のお友達と仲良くしているので、いろいろ思うところがあるのですが、あえてここではブックレビューのみということで。



読む前から、子供を奪い取られた母親の手記ということで涙するのは覚悟していましたが、気の狂わんばかりの著者の悲嘆や憤りが、同じ13歳の娘をもつ身として痛すぎて、実際に涙が溢れたのは最後の月刊『現代コリア』(2007年11月終刊)の元編集長・西岡力氏による『解説』を読んでいる時でした。

めぐみさんのお母さん、感情的すぎず、泣き言にせず、よくこれほど辛い経験を力強く整然と書かれたと感心します。
以前読んだジェンキンス氏の『告白』は“北朝鮮に閉じ込められたアメリカ人”の手記でしたが、違う立場で……言ってみれば内側と外側という視点で、続けて読みたかったな、と思いました。
また、この本の中で何度も触れられている元北朝鮮工作員・安明進氏による手記『北朝鮮拉致工作員』も読んでおきたいです。

あ、この本を読んでふと思いつき、過去の大韓航空機がらみの事故を調べてゾッとしました。
運賃が安く、機内食も美味しいので、帰国時には利用したこともあったのですが……今後乗ることはないと思います。


★★★★☆


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category: ノンフィクション

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『月の裏側』恩田 陸  

月の裏側 (幻冬舎文庫)月の裏側 (幻冬舎文庫)
(2002/08)
恩田 陸

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初めて読んだ恩田陸。
ホラーやミステリ、青春ものなどさまざまなジャンルを書いてる作家さんのようですね。
色とりどりの比喩が満載で、「とても綺麗な日本語を書かれる方だなぁ」という印象でした。

この作品は、地味にじわじわと恐怖に取り囲まれるようなホラー作品で、派手さはないけれど私好みです。
九州の柳川市をモデルにしたと思われる、至る所に堀が廻らされた架空の町を舞台に起こる連続失踪(誘拐?)事件の真相を追ううちに……という、じっとりとしたお話。
考えてみれば、こういう『日常の裏側』とか、『気づかぬ所で起きている何か重大で恐ろしいこと』といったお話が大好きで、小学校高学年~中学生の頃には筒井康隆や星新一などを貪り読んでいたことを思い出しまた。

ただ残念なのはこの作品、なんだか中途半端に終わってるような印象なんです。
最終章は、何が言いたいのかよくわからず、「え?恋愛小説?」と、それまできりきりと絞り上げられるようだった恐怖感が一気に醒めるというか……。
いくつかの伏線もそのまま流れてしまっていて、非常に残念。
キャラクターたちもみな魅力的なのになぁ。


★★☆☆☆


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category: 恩田 陸

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