■ 慢性濫読 ■

最近めっきり物忘れがひどいので、簡単な読書メモです。ミステリ多め

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『フィッシュストーリー』伊坂 幸太郎  

フィッシュストーリーフィッシュストーリー
(2007/01/30)
伊坂 幸太郎

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内容(「BOOK」データベースより)
「なあ、この曲はちゃんと誰かに届いてるのかよ?」売れないロックバンドが最後のレコーディングで叫んだ声が時空を越えて奇蹟を起こす。デビュー第一短編から最新書き下ろし(150枚!)まで、小気味よい会話と伏線の妙が冴える伊坂ワールドの饗宴。



伏線とひねりの効いた4本の短編を収録。
どれも正義感と優しさの詰まった伊坂ワールドで、他の作品のキャラクターが随所に登場するところも、ファンには嬉しい短編集です。


【動物園のエンジン】
「その人がいるだけで、まるでエンジンがかかったように動物園が活気づく」と言われた伝説の飼育係と、市長殺人事件の犯人と、逃げ出したシンリンオオカミの行方をネタにした仲間内の噂話。
一方、現実はというと――。

多作品とのリンクは『オーデュボンの祈り』の伊藤と、『ラッシュライフ』の河原崎の父。


【サクリファイス】
ある人物を探して、山形との県境に近い、閉鎖的な山村を訪れた黒澤(『ラッシュライフ』や『重力ピエロ』に登場)。
そこでは現代も、昔から伝わる生け贄の儀式が行なわれていた。

『ラッシュライフ』に出てきた画廊経営者もチラッと。


【フィッシュストーリー】
二十数年前、現在、三十数年前、十年後の出来事が、売れないまま解散したロックバンドのある曲によって繋がっていく。
伏線と、繋がりと、爽快なラストと、じんわり温かい読後感がたまらない作品。

『ラッシュライフ』の老夫婦強盗が、ちょっと可愛い役で出てきます。


【ポテチ】
『ラッシュライフ』に出てきたお人好しの強盗・今村は、その後も実入りの少ない泥棒稼業を続けている。
空き巣に入った家の留守番電話がきっかけで自殺未遂の女・若葉(『オーデュボンの祈り』に出てきた女の子?)を助け、いつしか同棲するようになっていた。
ある日、今村の仕事ぶりを見たいと言う若葉を連れて、ターゲットである野球選手の留守宅に忍び込む今村だったが、何も取らずに出てきてしまう。
が、今村の本当の目的は――。

またしても黒澤が大活躍。
『重力ピエロ』の泉水も仕事してます。





どれもいいお話でした。
表題の『フィッシュストーリー』は、つい先頃映画が公開され、話題ですね。
短編なのに、長い長い時間の中を泳いで行く大きな魚のような、「大切なことはしっかり受け継がれているんだよ」的なテーマがすごく良かったです。
読みながら、「このホラ話(英語のfish storyとは“ホラ話”という意味)はどこへ向かうんだろう」とずっと考えていたのだけど、ラストが近づいてきて、「そうだったのか~」と唸ってしまいました。

映画『フィッシュストーリー』


書き下ろしの『ポテチ』は、登場人物がみんないい人ばかり。
泥棒兼探偵の黒澤は相変わらずカッコいいし、今村は馬鹿がつくほどお人好しで、恋人の若葉は気が強くて勝手なようでいて本当はすごく優しいし、今村のお母さんなんか、それはそれはいい味出してます。
ギャグのような会話で笑わせてくれた作品ですが、テーマはシリアスでせつないもの。
わりと早い段階でそれに気づくけど、思いがけないラストにじーんとして、真ん中あたりに出てきた今村と若葉がポテチを食べるシーンを読み返したくなりました。


それから、伝奇モノのような、ちょっぴりホラーテイストのようなミステリ、『サクリファイス』も面白かったです。
こういう“閉鎖的な山奥の村”という設定がかなり好きなんです。
余談ながら、村のおばあさんの話すズーズー弁(東北弁)がなつかしくて!
村人たちが車座になって歌いながら回す大きな数珠、これ、私もやったことがありますよ。
もちろん生け贄のためじゃなく、お葬式でのことなんですけど。




★★★★★





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