■ 慢性濫読 ■

最近めっきり物忘れがひどいので、簡単な読書メモです。ミステリ多め

スポンサーサイト  

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

category: スポンサー広告

tb: --   cm: --

『ぼっけえ、きょうてえ 』岩井 志麻子  

ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)
(2002/07)
岩井 志麻子

商品詳細を見る

内容(「BOOK」データベースより)
―教えたら旦那さんほんまに寝られんようになる。…この先ずっとな。時は明治。岡山の遊郭で醜い女郎が寝つかれぬ客にぽつり、ぽつりと語り始めた身の上話。残酷で孤独な彼女の人生には、ある秘密が隠されていた…。岡山地方の方言で「とても、怖い」という意の表題作ほか三篇。文学界に新境地を切り拓き、日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞を受賞した怪奇文学の新古典。



岡山弁で『すごく、こわい』という表題作をはじめ、4つの短編を収録

【ぼっけえ、きょうてえ】
「妾の身の上やこ聞いたら、きょうてえきょうてえ夢を見りゃあせんじゃろか」と前置いて、寝付けぬ客にせがまれるまま、自分の生い立ちを語る遊女。
“口減らし”が日常茶飯事の飢えた寒村から売られてきた遊女の本当の姿とは。

【密告函】
コレラが蔓延し始めた貧しい村で、感染が疑わしい人の名を書いてこっそりと密告するための箱が、役場に置かれるようになった。

【あまぞわい】
潮が引いた時にだけ現れる岩礁の洞窟に海女の霊が住んでいると、瀬戸内の漁村に嫁いだ女は聞かされていた。

【依って件の如し】
一回りも年の離れた兄妹・利吉とシズは、痩せた土地の寒村で、やっと命をつないでいるような生活だった。
シズには牛の化け物、『くだん』が見えるという。




ホラーというより、“怪談”という言葉が似合う表題の『ぼっけえ、きょうてえ』。
遊女が客に聞かせている設定で、最初から最後まで一人語りなのだけど、これがまたやたらとリアル。
じっとりとまとわりつくような夏の夜の空気も、遊女があおぐ団扇の風さえも感じられるような文章力で、ネタとしては古典的だけれど、臨場感のある独特の雰囲気がとにかく怖いのです。
(強いて言えば、稲川淳二の怪談を聞いている時に感じるような、一人語りの怖さ)


他の収録作品もすべて、舞台は明治~昭和の初めの岡山。
場末に生きる人たちの、どこまでも暗い生活そのものが怖いと思わせる文章が上手い。
どれも「やはり一番怖いのは人間かもね」というお話でした。

ちなみに解説は京極夏彦。





★★★★☆






素晴らしい書評ブログさんが集まっています♪
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ 人気ブログランキングへ
スポンサーサイト

category: 角川ホラー

thread: ホラー - janre: 本・雑誌

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://manseirandoku.blog42.fc2.com/tb.php/345-ab69aa41
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。