■ 慢性濫読 ■

最近めっきり物忘れがひどいので、簡単な読書メモです。ミステリ多め

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『Sadako and the thousand paper cranes』Eleanor Coerr  


Sadako and the thousand paper cranesSadako and the thousand paper cranes
(1999/12/01)
Eleanor Coerr

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1943年生まれのSadakoは乳幼児期に広島の原爆を経験するが、スポーツ好きの元気で明るい女の子に育っていた。
脚が速く、学校では陸上競技チームに所属し毎日練習に励んでいた。
しかし、中学に進学したら、もっと本格的に陸上をやることを夢見ていた11歳のある日、激しい目眩で倒れてしまう。
広島の人たちが『原爆病』と呼んで怖れていた白血病を発症してしまったのだった。
---広島原爆記念公園で折り鶴を抱いた少女の像のモデル、佐々木禎子さんの物語。


日本語の書物や映画なら、原爆の悲惨さを後世に伝える作品は数々あれど、では投下した側のアメリカではどうなんだろう……
アメリカに引っ越してきてからずっと、そんなことを考えていました。

海外の文化に理解のあるカレッジESLの講師ですら、現在でも被爆地の白血病発症率が高いという事実を「うそでしょ。信じられないわ。だって60年以上もたってるのよ」なんて笑いながら言うし、子供がアメリカの小学校で「日本への原爆投下は戦争を終わらせるために必要だった」と習って凹んで帰ってくるし、在米被爆者の特集を組んだTIME Magazineを読んでも同様に書かれて反省も後悔もまったく読み取れないし……
そんな時にこの本を見つけたので、もう何年も前ですが、子供のために買ったのでした。


白血病を発症してから亡くなるまでの約10ヵ月間、親友のすすめで千羽鶴を折った禎子。
当時は折り紙は希少品だったため、家族や看護師が取っておいてくれた包装紙や薬の包み紙で、千羽作ったら病気が良くなることを信じて、動けなくなるまで折り続けたのでした。

途中、同じ病院に入院してる男の子とのほんの短い間の交流が泣けました。
その男の子も白血病なのだけど、胎内被爆だったのです。
両親は亡くなり、引き取ってくれた親戚も高齢のため見舞ってくれる人はほとんどおらず、孤独な闘病でした。
彼の死を悲しむ禎子に、看護師がこう言います。

"Wherever he is, I'm sure that he is happy now," the nurse said. "He has shed that tired, sick body and his spirit is free."



小学生向けの本なのに、とてもいい表現だと思いました。
shedは、よく『脱皮』という意味で使われますが、枯葉が落ちるような、次の新しい何かのために朽ちた古いものを捨てるイメージです。


著者は日本に住んでいたこともあるそうで、広島の原爆記念日やお盆の様子、人々の感情なども日本人目線で描かれているので安心して読めます。
アメリカ人にももちろん読んで欲しいけど、アメリカ在住の日本人なら必読の本だと思いました。


★★★★☆



【追記】
興味深いサイトを見つけました。
お時間ありましたらどうぞ(^^)
ヒロシマ新聞




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コメント

そうなんですよね~、この表紙。
明るくて活発で、未来への希望に輝いてる女の子に描かれているところが、よけいに悲しかったりもします。

うちの子たちはアメリカで育った日本人なので、現地校の歴史の授業などではいろいろ切ない思いもするようです。
「原爆投下は必要だった(≒正しかった)」と言われて帰って来た時にはさすがに私もカチンときたので、その夏には2人を連れて広島まで行きましたよー。

URL | ゆう #yBDt5Ksg
2011/02/28 03:25 | edit

原爆と言うと暗いイメージなんですが、表紙を見ただけでは「原爆」が連想されないのはアメリカらしいような気がしますね。

日本人でも、本当はきちんと覚えておかなくてはいけない記憶であり、歴史であると思います。

URL | ひだまりこたつ #-
2011/02/27 06:45 | edit

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