■ 慢性濫読 ■
ミステリ多めの読書メモ。児童書からラノベ、洋書と何でも読みます
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『生協の白石さん』白石 昌則、東京農工大学の学生の皆さん
![]() | 生協の白石さん (2005/11/03) 白石 昌則東京農工大学の学生の皆さん 商品詳細を見る |
出版社 / 著者からの内容紹介
東京の西に、なんでも答えてくれる人がいる。心温まる、人と人とのコミュニケーション「生協の白石さん」単行本になって登場!!
東京の西、多摩地区にある東京農工大学。この学校の生協で働く職員、白石さんが今各メディアの注目を集めています。『一言カード』という質問、要望コーナーで行われる楽しいコミュニケーション。どんな問いでも一生懸命に答えてくれる白石さんの姿は共感を呼び、白石さんはとんでもない人気者になってしまいました。この白石さんと学生たちのやりとりの記録が満を持して本になります。本には厳選された「一言カード」と、白石さん自身による解説が収録。単行本『生協の白石さん』、お見逃しなく。
いっとき大変話題になっていた本。
パラパラとめくると、文字は大きいし余白は多いしで、なんだか買うのがもったいなくなるような本ですが、読んでみてよかったです。
内容は、大学生協に寄せられるお客さんの“声”に返された、ウィットに富んだレスポンス集。
ただユーモラスなだけではなくて、スパイスの効いたなかなか深いものも。
感心したのは、このマメで面白いお返事のせいですっかり“人気者”になってしまった白石さんだけれど、本業を決してわすれていないところ。
学生たちの無理難題とも思える『ひと言カード』にも、ほとんどの場合生協商品に結びつけた回答で見事な切り返しです。
私のお気に入りはコレ。
Q:愛は売っていないのですか…?
[所属] --- [お名前] 地中海性気候
A:どうやら、愛は非売品のようです。
もし、どこかで販売していたとしたら、それは何かの罠かと思われます。
くれぐれもご注意下さい。
[担当] 白石
★★★★☆
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『龍神の雨』道尾 秀介
![]() | 龍神の雨 (2009/05) 道尾 秀介 商品詳細を見る |
内容(「BOOK」データベースより)
人は、やむにやまれぬ犯罪に対し、どこまで償いを負わねばならないのだろう。そして今、未曾有の台風が二組の家族を襲う。最注目の新鋭が描く、慟哭と贖罪の最新長編。
中学生と小学生の兄弟と、19歳と中学生の兄妹――同じ町内に住むという以外は、何の繋がりもなかった2組の兄弟だったが、血の繋がらない片親と暮らしている、という共通点があった。
実の母を死に追いやったと自らを責め続ける兄弟と、大雨の日に交通事故で母を失い、養父を殺してしまいたいと思い詰める兄妹。
大型台風の接近により激しい雨が続く中、妹のために完全犯罪を実行する兄も、残されたビデオから母の死因の真相を知ってしまう中学生の兄も、家族を愛するが故に突き進んでゆく。
『背の眼』で出会って以来、ランダムに読んできている道尾氏の作品ですが、新作が出るたびに上手くなっていて驚かされます。
こんな言い方はおこがましいんですけれど、きっと作品が新しければ新しいほど評価も高いのでは?
当初は“ホラー・ミステリ”なんて呼ばれていたようですが、最近ではミスリードを得意とし、理詰めできっちり処理する推理小説に仕上がっているものばかりで、嬉しい限りです。
しかも前作『鬼の跫音』に引き続き、なんともいえないジットリとした、温度の低い雰囲気がたまらない。
もうこの作家さんは、この独特のテイストでいって欲しいなぁ。
本作は、最初から最後までずっと雨降り。
激しい雨音で外界から遮断されたような、2組の兄弟の話。
ネタバレになりそうなので、これ以上は書きたくありませんが、彼らの痛々しさ、どうしようもないとわかっていても心のどこかで親を求めている切なさも味わいつつ、まんまと騙される驚きとくやしさが快感になりそうな作品でした。
★★★★★
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『Blue Moon Valley』Stephen Rabley
![]() | Blue Moon Valley (Easy Starts) (1991/02/11) Stephen Rabley 商品詳細を見る |
Stephen Rabley
[Penguin Readers: Easystarts]
【あらすじ】山間の寒村で祖母と暮らすLi Sunは、貧しいけれど幸せだった。しかしある日、老いた祖母がLi Sunに村を出るように薦め、町でサーカスを営む叔父に手紙を書いてくれた。その手紙を頼りにサーカスで動物の世話係になったLi Sunは、団員の一人と恋に落ちる。
◇グレーデッド/読みやすさレベル0.8/900語/恋愛
つつましくて素直なLi Sunのけなげさも、一人で村に残されても孫娘の幸せを願う病気がちの祖母の親心、理解のある叔父や心から愛してくれる恋人など、登場人物はみな良い人ばかり。
当然ハッピーエンドなのだけれど、途中にこれといった困難もドラマもないので、「ああそう、よかったね」で終わってしまうんですよね。
子供向け恋愛モノおとぎばなしの王道、『シンデレラ』や『眠れる森の美女』などの方が、はるかに含みがあってドラマチック(だから王道なのか…)。
でもまあ、読後感はよかったです。
★★☆☆☆
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『Dead Man's River』Elizabeth Laird
![]() | Dead Man's River, EasyStarts, Penguin Readers (Penguin Readers Easystarts) (1998/11/23) Elizabeth Laird 商品詳細を見る |
Elizabeth Laird
[Penguin Readers: Easystarts]
【あらすじ】銀行で働くヘッティにプロポーズしたジョナスだが、彼女の父親が出てきて「金がない男にはやれない」と結婚を反対される。どうすればいいのかと、酒場で飲んでいると、砂金の詰まった袋を持っていたハリー老人が、その金の出所を2人の男に問われ、Dead Man's Riverまで無理矢理案内させられることになっていた。その様子を見ていたジョナスは、こっそり後をついていく。
◇グレーデッド/読みやすさレベル0.8/900語/アドベンチャー
残念ながら、私には面白さがわかりませんでした。
まず、登場人物に共感がもてない。
ヘッティにもその父親にも。
そして、からまれてる老人をちゃっかり利用しちゃうジョナスにも。
砂金が採れる川では、暴漢にからまれたジョナスが、ちょっとした知恵で乗り切るのだけど、それもなんだか子供騙し的で。
★☆☆☆☆
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『The Long Road』Rod Smith
![]() | The Long Road (Easystarts Penguin Young Reader Series) (2003/08/04) Rod Smith 商品詳細を見る |
Rod Smith
[Penguin Readers: Easystarts]
【あらすじ】1976年、カナダに住むテリー・フォックス(当時18歳)は、学校で表彰されるほどのスポーツマンだった。しかし翌年、癌が見つかり右脚を切断。入院中に、癌に冒され激痛に苦しむ子供たちを目の当たりにしたテリーは、癌治療の研究基金を集めるために、1980年、大西洋から太平洋を目指し、義足を着けて走り始める。
◇グレーデッド/読みやすさレベル0.8/900語/ノンフィクション
カナダのオタワにはテリーの銅像もあるそうで、このロングランの五年後に亡くなった“カナディアン・ヒーロー”の残した功績は、世界中で毎年開催される『テリー・フォックス記念マラソン』として受け継がれている。
本書に記されているテリーの走ったルートは、残念ながら病状悪化のため、予定していた行程の半分を少し過ぎたあたりで断念されたものの、カナダとアメリカで報道されて集められた寄金は11,000,000ドル以上にのぼった。
(今現在の泣きたくなるような為替レートで計算しても10億円以上!)
やっぱり医療研究にはお金がかかるわけで、自分のためだけでなく、いや、自分のためというよりはこの先の癌患者のために命を削るようにして走った若者……そう考えると、どんな尊敬や感嘆の言葉も陳腐になってしまうよね。
この話は、語彙数極少のこんな文章じゃなくて、普通の英語で書かれたarticleなどで読みたかったなぁと思いました。
そういう意味で星は少なめ。
★★★☆☆+
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『The Giant's Causeway』Rob Waring
![]() | The Giant's Causeway (Footprint Reading Library) (2008/09/08) Rob Waring 商品詳細を見る |
Rob Waring
[Footprint Reading Library: Level 1]
【あらすじ】北アイルランドの海岸。“ジャイアンツ・コーズウェー(巨人の土手道)”と呼ばれる岩礁は、40,000ほどの六角柱状の岩が作り出した不思議な景観で、さまざまな伝説が残されている。もっとも有名なのは、Finn MacCoolという巨人が、スコットランドの巨人と戦うために、泳げない彼が海上を渡る道として岩を敷き詰めたという話。本当は5,500万〜6,500万年前の火山噴火によって流出した溶岩が海に注ぎ、冷え固まったものだ。
◇グレーデッド/読みやすさレベル1.7ぐらい/ノンフィクション
表紙を見て、「あれ?東尋坊?」と手にした本。
でも、よくよく見ると規模が違います。
本文を読んでみてびっくり。
アイルランド(正確には北アイルランド北部)にも、こんな海岸があったのですね!
しかもそこに伝わる伝説が、スコットランドと戦うお話、っていうところが興味深い(というか正直なところ、根深いな〜と妙に納得した)。
どうやってこの奇観が形勢されたか科学的に解明されているにも関わらず、ウソかホントか、「伝説もまだ生きていますよ」的な文章の書き方に、なんだかすごく好感持てました。
もちろん、地質学的な説明のページも面白かったけれど。
★★★★☆
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『Alaskan Ice Climbing』Rob Waring
![]() | Alaskan Ice Climbing (Footprint Reading Library: Level 1) (2008/09/08) Rob Waring 商品詳細を見る |
Rob Waring
[Footprint Reading Library: Level 1]
【あらすじ】“ロック・クライミング”ならぬ“アイス・クライミング”という、氷河や凍結した滝、氷結した山肌を登るスポーツを美しい写真をふんだんに使って紹介。本書では特に、アラスカ州にある2,000年前にできたマタヌスク氷河(全長27マイル)の概要も含め、アイス・クライミングの魅力はもちろん、欠かせない道具にも言及している。
◇グレーデッド/読みやすさレベル1.7ぐらい/ノンフィクション
なんといっても、写真の美しさにびっくり。
私は山のある風景が大好きなので(そういう理由で、今の街に住んでいるほど)、山、特に雪を抱いた山の写真にはつい見入ってしまうのですが、本書のように、完全凍結した巨大な滝をピッケルとアイゼンを使って人が登っているとか、青白く神秘的な氷河の割れ目を、登っているのか降りているのか、人がザイルを使って取りついている写真なんて、見たことがありませんでした。
もちろん、ロック・クライミングと同等かそれ以上の危険をはらむこのスポーツ。
それでも神々しいまでの美しさや、何千年も昔にできた氷河に全身で触れる感動、また完全氷結した滝などは期間限定(しかも本来の姿は流れ落ちる水!)、というさまざまな要素が、人を惹き付けてやまないのだと思います。
レベル1なので仕方ないですが、もっともっと文章があるとよかった。
そのくらい、私を楽しませてくれた本。
*このシリーズや著者に関することは追記にて。
★★★★★
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